………6月29日、浦和ロイヤルパインズホテル21階・スカイバンケットにて本年度NPCの表彰式および懇親会が行われた。全国の著名愛鳩家が一同に会す。その模様を8頁にわたってお伝えする。

　………“血統”“過去の翔歴”“状態”そして“対話”。ナショナルピジョン・コンクールの勝者たちは、春まだ浅い2月に何を基準にエントリーしたのか。鳩の優秀さだけでは勝てない、天候が大きく絡む鳩レースである。2003年の勝者たちに司会者の鋭い切り口が勝利のポイントを聞く。結果はいかに。

　………2つの海峡を越え、1,200Ｋから1,300Ｋの超長距離に臨む。異国の地ロシアのサハリン州、州都ユジノサハリンスクを放鳩地とする第1回・日露友好サハリンレースは予定通りの5月9日に開催された。北西の風吹く絶好のレース日和の下を 1,004羽の精鋭は一斉に飛び発ち、夢とロマンに賭けるフライターの熱い眼差しを受ける中、19羽が翌日に帰って来た。栄光の上位入賞を収めた勝者の戦い方と勝因は様々である。

　………今春の埼玉GPは予定通り4月16日早朝に放鳩された。当初、晴天の中での好成績が期待されたものの、思わぬ強風に悩まされた鳩は海越えに渾身の力を振り絞ることになった。

　………今年の5地区合同GPは991羽の精鋭が集まった。4月16日、快晴のなか北海道由仁をスタートするが、当日記録は18羽。翌日82羽の帰還の帰還となる。約1割の耐久レースで見事勝利を引き寄せたベスト3と各連盟優勝鳩舎に直前の調整を聞いた。

もう止まらない！恐るべしキップ父子ライン

　………98年のバルセロナINで国際レースのスペシャリストたちが集う中、優勝と5位に入賞したキップ父子が作出した鳩の直子が2002年マルセイユINで19,290羽中3位（ドイツN2位）、そして今年は孫鳩がバルセロナINで20,209羽中4位（ドイツN3位）を獲得した。その背景にはキップ父子作出鳩で優秀なブリーダーを作出するポール・クラーセンがいた。

　……世界に冠たる名血は何か、と問われた大田誠彦氏は即答した。「日本では岩田系」と。青年期に強い衝撃を受けた“岩田221号”の登場と、これにまつわる名鳩である“稚内キング”と“ヴァイキング” 。大田氏にその思い出の名鳩たちを語る。

　………6月29日（日）、さいたま市内にある浦和ロイヤルパインズホテルにて、2003年ナショナル・ピジョン・コンクール表彰式＆懇親会が開催された。今年度のナショナルCHは昨年のクラウン賞受賞鳩舎、今井雅之鳩舎（姫路連合会）。驚異の平均分速率0.99638！　この先この分速率を上回るチャンピオンが誕生するのか?!

　………今春の東日本ＣＨCHレースは12,839羽でスタートを切る。昨年の参加より30％ダウンしたが、史上初の総合ワン、ツーが飛び出し、当日56羽と久々の二桁帰還を記録した。熱い戦いの下、上位ベストテン、各地区総合優勝鳩舎が誕生した。

　………5月9日、午前5時10分、東日本ＧＮGNは予定通り放鳩された。参加は3,716羽。晴天。気温は低めで、高気圧が日本列島を覆う絶好のレース日和だ。勝負は翌朝へと持ち越された。栄冠を手にしたつわもの達は、どんな思いでこの長い2日間を迎えていたのだろうか。

☆ニッポンTODAY

ワン・ツー・スリー独占！夢のような完全制覇／モンキーロフト（日光鳩軍団連合会）

　………デビュー戦の01年秋、高松宮杯総合優勝から35位まで完全制覇。2回目の春は中距離メインのRgと地区Nの2レースでワン、ツー、スリーのパーフェクト制覇で気を吐いた。