故きを温ねて 新しきを知る
温故知新≠アの格言を、特集ページの巻頭に掲げてみた。
左の写真は一九六四年『愛鳩の友』誌十月号の表紙である。懐かしさを覚えてくださったか、それとも奇妙な感覚に襲われたか、読者諸氏の反応はいかがだろう。
半世紀ほど前、東京オリンピックに沸いたこの年に創設されたチャンピオン審議会≠ヘ、自らの役割をこう語る。
「…欧米まで含め、鳩界にはチャンピオンあるいは銘鳩と呼ばれる鳩が多い。むしろ乱称されている向きもある。八百あるいは千キロで一位になればそれだけでチャンピオンと言い得るか?
逆に、単に上位入賞にとどまっても、過去において何回か長距離上位を遂げている鳩の中にはチャンピオンといえる鳩もいるのでは…
その限界は非常にむずかしい…そこで、権威あるチャンピオン鳩≠フ座をつくるために、世界に先駆けてこの認定を行う…」
(153ページ参照)
ズバリ、今回の特集の狙いはチャンピオン鳩の復権。
現代におけるチャンピオン鳩の条件を、改めて問う。その条件を満たす鳩の出現を、心待ちにしたい。
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